will.i.am / #willpower |
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2013年春にリリースされたBlack Eyed Peasのリーダー、will.i.amのソロ2作目。約6年ぶりのリリースである。自らブームに一役かったEDM全開の作品。なので、最初から最後までノリの良い曲が続く。唄の比重が大きく、本人も結構唄っている。また、Pop方面よりメジャーなGuestが多数か参加しているのも特長といえる。もちろんクラブ向きではあるが、肩ひじはらず気楽に楽しく聞けるアルバムでもある。 |
The Foreign Exchange / Love In Flying Colos |
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Little BrotherのPhonteとオランダ人のNicolayによるDuoの4作目。Internetという今時のネットワーキング手段で知り合ったそうだ。Guest
Vocalを招きつつも、Phonteが全編で唄っているというのが意外。サウンドはStevie Wonderから暑苦しさを抜いて、若干のクラブっぽさをまぶしたような感じで、さわやかでPopで清清しい曲が続くので、とても聴きやすい。70年代fusionの要素も強く、懐かしい気持ちのもなる。打ち込みがベースながら、血の通った雰囲気を持つ不思議なアルバムだ。 |
Tamar Braxton / Love and War |
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Tamar Braxtonの13年ぶりとなる2ndアルバム。ご存知Toni braxtonを姉に持ち、Braxtonsでともに活動していたこともあったが、ソロになった後は正直、目立つことはなかった。ただ、この2枚目は表面的なブランクを感じさせない良作に仕上がっている。もう30代半ばということもあり、声には伸びと艶があって、感情こもった唄い方にも好感が持てるし、なにより安定している。Trackのほうは、メロディアスなスローが多く、冒険はなくても、しっかり今時なサウンドになっている。もっと上にいける可能性も秘めていそうだ。 |
Justin Timberlake / The 20/20 Experience 2/2 |
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ヒットしたThe 20/20 Experienceと同時に録音された未収録分が2/2としてリリースされた。あわせて2枚組みをでているので、これからの人はそちらをどうぞ。アルバムの印象は、1/2と同様で、ゴージャスな今時のPop
Soul作品。7-8分と長めの曲が多く、途中で曲調の変わるミニ組的な凝った作りこみも一緒。未収録にしておくには勿体ないクオリティの高さで、残り物の分、隠しトラックでの自身の弾くアコースティックギターでの爽やかな弾き語りも含めて、バラエティに富んだ構成になっているので、長編でも最後まで楽しめる。 |
Willis Earl Beal / Nobody Knows |
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一作目は宅録だったというシカゴ出身のSinger/Songe Writer, Willis Earl Bealの2作目。Producerを迎えて、一応スタジオ録音らしいが、まだまだ手作り感のある比較的素朴な作品。70年代のサザンソウルにフォークやカントリーの要素がまぶされたような不思議なサウンドはじわっと効いてくる。バンドによるゆったり目のTrackが多くて、Willisの少ししわがれて、しみじみとしたVocalがマッチしている。本人は変人らしく、CDジャケットもこんな感じだが、中身はかなりまともです。 |
TGT / Three Knigs |
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Tyrese, Ginuwine, Tankの中堅R&B vo.3人によるUnit, TGT。ときおり、Album guestなどで組んでいたようだが、作品をリリースするのは、これが初めて。濃いー人達による合作だけあって、全編スローで、これでもかと迫ってくる。Trackは、比較的オーソドックスで、これといった面白みは無いが、三者三様のvocalを楽しむには、これで良かったのではないか。60分17曲の大作で、意外と個性の違う3人の声と、その絡みは十分に堪能できる。 |
2 Chainz / B.O.A.T.S. II: #METIME |
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最近、おとなし目のサウスにあって、この人は元気、デビュー作がBill Board1位となった2 Chainzによる短いインターバルでの2作目である。サウスらしく、バウンシーで、不穏で、時にキャッチーでメローという手堅い作り。芯の通った2
Chainzのフローも堅実で遊びなく、押してくる。Guest陣では久々にFergieの名をCreditに発見した。全体的に目新さは、それほどだが、良くまとまったアルバムといえそうだ。デジタルで購入したが、何故かBookletにツアーバスででるおいしそうな料理のRecipeが載っていた。 |
Ciara / Ciara |
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Ciaraの3年振りの5作目。LA Readとともにepicに移籍し、セルフタイトルを冠しての心機一転となる作品であり、気合もはいっている。ボーカルスタイルやサウンドはよりストリートっぽく、スローではセクシーにと唄のほうでは表現力に幅が広がっている。Trackは、Producerも若手主体に切り替え、シンセでエレクトロなのが今時なところ。もちろんアップ曲も楽しめる。後の結婚相手であるFutureも2曲でGuest参加している。正直、最近ノーマークでしたが、意外に良かったですよ。 |
A$ap Ferg / Trap Lord |
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A$ap RockyらとともにA$ap Mobを形成するA&ap Fergのメジャーデビュー作。Clothingのデザイナーもしてるそうで、そっち方面でも名を上げている人。NYのハーレム出身ということだが、ちょっとバウンシーで南部風味が混じるところが特徴的。茫洋とした雰囲気の曲も数曲あって、その辺が今時なところ。表情豊かなFergのRapもなかなかスキルフルである。今回は身内のProducerを多用しているので、Trackの面白みはそれほどだが、そこは次回に期待したい。 |
Blood Orange / Cupid Deluxe |
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NYを拠点に活躍するDev Hynesによるソロプロジェクト, Blood Orangeの2nd。Indy Soul/Popに人ながら、Solangeなど様々ArtistのProduceなどもこなし、Lightspeed
Championという別名義でも活躍する才人である。黒人ぽくないなあという第一印象で、アンビエントでPop, Rock, Soulを融合した感覚は、ひとつの潮流ではあるが、それだけではない捻りがある。Self
Priduceながら、どことなくラテン風味も有り、かなりバラエティに富んでいる。シンセを多用しつつ、楽器中心のサウンドなので温かみもあり、かつ、軽快でPopでもある。2013年のR&B界で一番面白かったアルバムかもしれない。 |
Pusha T / My Name Is My Name |
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兄弟Rap Duo, Clipseの弟のほう、Pusha Tのソロデビュー作。Clipseとしての活動も復活するとか。そのClipse時代にバックアップを得ていたPharrellがProduceとGuestで参加しつつ、Label
(G.O.O.D.) OwnerのKanye WestがExecutive Producerとして全面的に制作に参加している。ただ、Kanyeの最近の作品のアンビエントな雰囲気はあまり感じられず、普通のHip-Hop作品になっているが、Guestも豪華で個々のTrackの作りは凝っている。Drug
Dealer時代の経験をときに声を荒げて、絶妙なフローに載せるRapは、中堅だけあって、スキルフルだ。 |
Ariana Grande / Yours Truely |
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めでたく日本でもリリースされたAriana Grandeのデビューアルバム。TVやブロードウエイで女優として活躍していて、USではお茶の間にも浸透していたようだが、日本でもキュートなルックスとその歌唱力でたちまち人気を博すこととなった。そんな付加的情報をおいといて、アルバムとしては非常のPopでのりが良い作品になっている。90年代R&B的な聴きやすい曲ばかりで、どこか懐かしさも覚えるTrackはBabyfaceやHarmonyによる手堅い作りで、溌剌としたArianaの唄もMary
J. Bligeやマライヤなど当時(今もだが)のDivaたちに似た雰囲気だ。アクセント的なスロー曲でも綻びのない唄のうまさで、デビューさくとしては大成功ということになろう。 |
Earl Sweatshirt / Doris |
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LAのOdd Futureのメンバー、若干19歳のEarl Seatshirtによる初フィジカル作。16歳のときにリリースしたMixtapeのライムが猟奇的であったために、更正生活を送ったらしく、当作では自身のパーソナルな思いを綴っている。ベースとシンセが特徴的な曲たちは全体的に陰鬱で不穏な雰囲気で、同じような印象のTrackがならぶ。本人が別名、Randomblackdudeで多くの曲を手がけており、そちらにも才能を発揮している。
既に落ち着きさえも感じられる、よれたフローにはPopさは皆無だが引き込まれるものがある。 |
Autre Ne Veut / Anxiety |
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NY出身のArther AshinことAutre Ne Veutの2ndアルバム。CDジャケットはムンクの叫びのオークション風景らしい。(絵自体は取り除かれている。。)。敢えて言うならIndy
Soulに分類されそうだが、多分に80年代シンセポップの要素を吸収し、チルウエイブを経たアンビエントで内省的雰囲気を持つ作品。、Self-containedで密室的なところは、この手の音楽の最近の潮流にも合致している。ミディアム-スロー中心で、ファルセット多用でというのもお決まりになっているが、独特の世界観とメロウでメロディアスな楽曲は魅力的だ。 |
Daft Punk / Random Access Memories |
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フランスのデュオ, Daft Punkのオリジナルとしては8年ぶりのアルバム。既にGrammy5冠を達成している2013年を代表する作品。ユーロ色は薄くて、70-80年代USのディスコミュージックやAORを下敷きにした曲が中心となり、Nile
RodgersなどそのあたりのArtistもゲストとして参加している。また、シンセを多用しつつも、なんとOmar Hakimなどの黒人著名ミュージシャンによるバンドやストリングスによる生音主体なので、Black
Musicファンの耳にも馴染みやすい。いつものようにVoを加工しているところにテクノっぽさが残る。何より、Popで判りやすいメロディが万人受けしたところであろう。 |
M.I.A. / Matangi |
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M.I.A.の3年ぶり4作目。Matangiとはヒンドゥー教の音楽の女神とのこと。アグレッシブで、不穏で、ささくれ立ったところがM.I.A.の音楽の特徴だが、ややもすれば雰囲気先行型なところもあったと思う。ただ、今作はサウンド面で、大分成熟していて、聴く対象としても、かなりイケている。(Vo,
Rapは相変わらずだが)。盟友Switchの力を借りつつ、Hit-Boy, Danjaなどを起用し、様々な音楽の要素を混ぜ合わせて、今まで以上にとっちらかって、弾けたTrackは純粋に面白い。たまにはこういうのもいいかな。 |
Run The Jewels / Run The Jewels |
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Killer MikeとEl-Pという実力者二人によるユニットRun The Jewelsの何とも贅沢なMixtape。Killer Mikeのアルバム、R.A.P.
Musicが全面El-PによるProduceだったわけで、その続編ともいえるわけで、方向性はそのまま継続されている。時代の流行にとらわれず、小細工も無しのコアなHip-Hop作品なのは気持ちいい。何より、Killer
Mikeの芯の通ったRapは淀みなく、安心して聴ける巧さがある。El-P中心でProduceされたTrackの多彩で飽きさせない。プライベート感満載だが、金は掛けなくても良い物が作れることを証明していると思う。 |
Mavis Staples / One True Vine |
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Mavis Staplesの3年振りとなるアルバム。復活を果たした前々作からの好調さを維持している。特に前作でグラミー賞を獲得したのだが、そのときのコンビであるProducerのJeff
Tweedyと再度タッグを組んでいる。そのJeffがWilcoのメンバーだということもあり、R&B色は弱く、Rock, Country,
Folk, Gospelの要素も交えた懐かしい印象のアルバムである。Acoustic Guiterも重用し、ゆったりしとしたバンドサウンドと成熟しきったMavisの声が一体となり、心に染み入てくる。新曲,
カバー曲, セルフカバーによる構成だが、Mavisの作品として消化されているのは流石。 |
Chance The Rapper / Acid Rap |
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Chicago出身のMC, Chance the Rapperの2作目となるMixtape。既に業界でも話題になっていてJames Blakeと一緒に住んでるらしい。若干、20歳ということだが、とてもそうは思えない落ち着いた雰囲気を醸し出している。流行りであるエレクトロだったり、アンビエントだったりすることはほとんど無く、ソウルを下敷きにしたようなtrackが多い。結果、ソウルフルで、時にはメローな全体感を持つ。同様にChanceの唄うようで、ヨレ気味のフローもかなりユニークで、双方あいまって、年相応でない老練な印象を受けるが、それが心地よいところだ。なお、ライムはDrug系が多い模様。 |
Kelela / Cut 4 Me |
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DC出身30歳のいわゆるインディR&B Vocal兼Song WriterであるKelelaの初Mix Tape。レーベル(Fade
to Mind)のサイトからDownloadできる。Erykah Baduをわかりやすくクラブ寄りにしたような雰囲気のアルバムで、シンセを多用したゆったりとした曲に滑らかで抑えた唄い方のKelelaの声がのっかっている。音数少な目のTrackはエレクトロ/クラブぽかったり、実験的であったりと面白いが比較的シンプルで、そこはインディならでは。繊細なVocalを邪魔せず、引き立てることに成功してると思う。 |
Danny Brown / Old |
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2011年にリリースされたMixtape"XXX"で注目を集めたDetroitのMC, Danny BrownのCDアルバム。2部構成になっており、前半(Side
A)はサンプリング中心のストレートなHip-hop曲が多く、自身の過去を振り返っているが、後半(Side B)はグライムの影響を受ける、ところどころでフューチャリスティックでエレクトロ曲が多い。Producerも前半後半でほぼ、分かれていて、一粒で2度おいしいアルバムともいえる。ただ、やや変人気味のDanny
BrownのとらえどころのないがスキルフルなRapが主役であることは間違いない。19曲と曲数が多いが、尺が短いので、一気に最後まで聴きとおすことができる。 |
Rhye / Woman |
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デンマーク出身のRobin Braunとカナダ陣のMike Miloshによるプロジェクト、Rhyeの初アルバム。Robin Braunは最近注目のQuadronとしても活躍している。最初、聴いたときにSadeに近い印象を持ったのだが、静謐でおだやかで繊細なサウンドとともに、中性的なMike
MiloshのVocalによるものだった。好き嫌いはあると思うが、なかなか艶やかな歌声である。Trackのほうは二人でSong Writing,
Produceをこなしていることもあって、密室的で統一感が高い。ただ、ときおり、ブラスやストリングスを交えた楽器中心のバックトラックは温かみがあり、スウルフルな瞬間もある。10曲で35分強という長さも飽きずに丁度いいと思う。 |
Eminem / The Marshall Mathers LP2 |
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Eminemの3年ぶりのアルバム。自身の名を冠した13年前の代表作の続編で、最近では珍しい77分を越える大作。続編なので近頃の聞きやすくなったEminemに比べるとアグレッシブに鬼気迫るフローを聞かせてくれる。サウンド面は時流に迎合することなく、哀愁感漂う、彼らしい全体感だ。ただ、Dreに加え、Rick
RubinがExective Producerに加わったことで、ロックより傾向のTrackが増えたのが特徴で、バラエティに富んでいて面白い。一部、気負いすぎの感もあるが、毒気とねじれのある、これぞEminemという作品である。 |
Mayer Hawthorne / Where Does This Door Go |
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2年ぶりとなるMayer Hawthorneの3作目。過去2作の手作りっぽさは薄まって、随分プロっぽいつくりになったという第一印象なのだが、それもそのはず、今回は外部Producerを全面的に起用している。みな、曲調を活かしたProduceをしているが、中でもPharellのTrackなどは、この人に合っている気がする。Hip-Hop的な要素がほんの少しあるところも目新しい。また、ファルセット多様の唄のほうも、レベルアップしているようだ。Popでメロディアスで判りやすい良質なブルーアイドソウルという看板はそのまま、成熟度をました作品に仕上がっている。 |
Big Sean / Hall Of Fame |
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デビュー作で一定の評価を得たBig Seanの2年ぶり2作目。No I.D.がメインとなるProducer陣に豪華なGuestという組み合わせは前作同様だが、Popなノリのよさの影は薄まって、全体的にシリアスなHip-Hop作品である。交流を深めたサウスからのguestも参加し、サウンド的な影響も受けているようだ。電子音が効果的に使われているのが特徴的だが、後半になると曲調の似ている曲が多くなるのが残念。前作がFamousで今回はFameと相当上昇志向の強い人なのか。。 |
John Legend / Love In The Future |
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The Rootsとの共作を挟んでオリジナルとしては5年ぶりとなるJohn Legendの4作目。2作目、3作目と徐々にPopな方向に寄っていっていたが、今回はそれほどでもなく、ゆっくり目の曲中心にシンガー
John Legendを聴かせる作品になっている。label ownerのKanye WestやDave Tozer手がけるTrackは茫洋として壮大な印象のものが多いが、良く聴くと凝った作りになっている。対照的にメロディはいたってシンプルで判り易く、John
Legendの表現力が活かされている。やはり、この方向のほうが彼らしさがでると思う。 |
Janelle Monae / The Electirc Lady |
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3年ぶりとなるJanelle Monaeのアルバム2作目。前作およびその前にEPから続く、フリッツ・ラング作Metropolisを下敷きにしたシリーズ3作目。Producer
Teamもそのまま連投なので、傾向としてはそのままなのだが、いい意味で普通っぽくなり、聴きやすいキャッチーな良曲が増えた気がする。R&Bが中心になるが、Jazzっぽい曲や、映画007っぽい曲など、相当な振り幅で、カッコ良い曲も多数。何とも豪華で的を得たGuestとの絡みも面白く、かなり楽しめる作品になっている。 |
Drake / Nothing Was The Same |
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Drakeの2年ぶりとなる3rd Album。茫洋としてアンビエントな空気は、過去の作品の流れを汲みつつ、長年の盟友であるNoah "40"
ShebibがリードするProductionがより凝ったものへと進化している。とっつきにくさは残るものの、完成度は一段と高まっている。唄とRapが一体となったようなDrakeのフローも、幅が広がった気がする。著名Guestが減ったことも自信の表れだと思う。 |
The Weeknd / Kiss Land |
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既にMixtapeにより名声を得ているWeekndの実質的メジャーデビューとなる作品。前作の流れを受けて、内省的、幻想的でダウンテンポなクロスボーダー作。ノリという言葉に無縁な非R&B的でスローな曲が続く。ただ、サウンド面では、メジャーということもあって、やや賑やかでしっかりしたものになり、シンセが増えて、壮大な印象を受けるようになった。結果、少し聴き易くなった気がする。高音パートの多いWeekndの唄は一層ファルセットが多くなったようだ。 |
Aceyalone / Leanin' On Slick |
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Westsideアンダーグラウンドシーンの立役者でFreestyle Fellowship創設メンバーでもあるAceyaloneの4年振りの作品。この人、初めて聴きましたが、かなりの実力者です。過去もコンセプトを絞ったアルバムをリリースしてきたようだが、今回はファンク。GuiterやHornsをフィーチャーしたバンドサウンドはアップ中心で疾走感があって、まさにファンキー。ほぼ唄っているようなAceyaloneのフローはベテランらしく、しっかりした声で地に足のついた印象。とにかく楽しいアルバムです。 |
Robin Rhicke / Blurred Lines |
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①が大ヒットしたRobin Thickeの2年ぶりの6作目。ポップでのりが良く、ダンサブルで聴きやすい曲ばかりで、40分にも満たないので疲れずにアッという間に聴ける、ちょっとチャラい感じのアルバムで。70年代ディスコやファンクに、最近のエレクトロ風味をミックスしたようなTrackによって、構成されている。最近はPro
Jayとの共同Produce限定だったが、今回はPharrell, Timbaland, Will.I.Amなどが制作陣に加わっている。ただ、アルバムの方向性が明確なので、かえって統一感のある作品になっている。ファルセットを多用し、比較的あっさりしたRobin
Thickeの声もこんな曲調にうまくマッチしている。 |
J. Cole / Born Sinner |
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デビュー作で1位獲得と成功を収めたJ. Coleの2年ぶりとなる2作目。2枚目のジンクスなど全く無く好調な仕上がりで、同じく1位の座を得ている。自身がメインでProduceしてることもあってか、流行のエレクトロやアンビエントな要素が無く、いたって王道のHip-Hopなのが、かえって新鮮に聞こえる。ジャジーな曲、壮大な曲など曲調も広がり、サンプリングと楽器をうまい具合に取り入れかたにもセンスを感じる。Rapのほうは内省的な面もあるが、引き続き力強く、自信を感じる。過去のHip-Hopからの影響をうまく作品としての力に変えているが、次回当たりはオリジナリティが求められるかもしれない。 |
Coultrain / Jungle Mubmo Jumbo |
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St. Lewis出身のR&Bシンガー、Coultrainの5年ぶりとなる2作目。初めて聴くのですが、結構ユニークです。Rock, Jazz,
Latinなどに近いTrackに、フューチャリスティックな要素も取り入れつつ、パーカッシブな曲や、P-funkっぽい曲もあったりして、ソウルを中心におきつつ、かなりバラエティに富んでいる内容の作品。これでいて、楽器を使っているので地に足が着いた土着的な感覚も受ける。ただ、これに腰のあるCountrainの唄がのっかると、意外とまとまった印象を受けるという不思議な空気を感じる |
Chrisette Michele / Better |
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Motownに移籍したChrisette Micheleの2年半ぶりとなる4作目。30代になったこともあり、デビュー当時の少女っぽさを幾分残しつつも、大人の女性を意識した作品になっている。声の柔らかい印象はそのままだが、コロコロとした高音はシャウトする感じにと変化している。Trackのほうはデビュー以来のオーソドックスな作りは大きくは変わってはいないが、前作の単独Producerから、今回は複数起用となったので、バラエティには富んでいて、特に前半は出来の良い曲が並ぶ。ただ、主役はChrisetteの声を唄なので、自然と全体のトーンはまとまっている。曲調は落ち着いたミディアムからスローが中心で、相対的にゆっくり目にはなっている。予想以上に良いアルバムでした。 |
Jay-Z / Magna Carta Holy Grail |
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Kanye Westとの共作をはさんで4年振りとなるJay-Zの新作。そのKanyeのyeezusにもつながるような、アンビエントで落ち着いた空気を持ち、今までのJay-Z作品とは大分、趣が異なるアルバムだ。Timbalandが多くの曲に関わっているとはいえ、以前のようなガチャガチャと先鋭的な印象はなくて、ゆっくり目で叙情的な方向に全体をまとめあげている。そんな、Trackに対し、いつもどおりのJay-Zのrapが乗っかってるのが、新鮮だ。3人のGuest
singerを迎えた曲が、どれも美しくて良い雰囲気だ。 |
Snoop Lion / Reincarnated |
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気まぐれか、本気かわからないが犬がライオンになって、Ragaeをやっているアルバム。日本でも公開されたSnoop Dogg "Road
to Lion"とい映画と連動している作品のようだ。Major Lazer(Diploの別名)がProducerとして本格的に関わっているだけあって、Hip
Hop的隠し味が効いたトラックが多く、ルーツ・レゲエ、ダンスホールなど様々な良曲が楽しめる。Snoopは唄に徹していて、Rapのときのような個性は薄まっているが、かえって、マジで普通なRegae作となっている。 |
Teena Marie / Beautiful |
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2010年に54歳で他界したTeena Marieの最後のスタジオアルバム。亡くなる前に録音済みだったそうで、それを娘のAlia Roseなどがミキシング,
マスタリングを行ってリリースまでにこぎつけた。死を予期していたのかは判らないが、50代の割には若々しいTeena Marieのvoが聴ける。恥ずかしながらアルバム通して聴いたのは初めてなのだが、voだけでなくSong
Writing, Produce, Arrange, 一部楽曲まで手がける多才な人だったようで、当作もアップからスロー、ラテンまで様々な曲によって構成されている。本職の唄も、成熟し、表現豊かで色っぽくて、黒人に負けないR&B作となっている。 |
Kanye West / Yeezus |
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Jayz-との共作、レーベル・コンピレーションを経て、オリジナルとしては3年ぶりとなるKanye Westの6作目。808s & hearbreakに輪をかけたような問題作で、R&B色は皆無、Hip-Hop色も薄く、エレクトロ、ロック調の不穏なTrackにコンシャスなRapを繰り広げている。それもそのはず、Rick
RubinがExecutive Producerとして加わり、Daft Punkが4曲でProduceに参加している。CDジャケットも無く、CDラベルも無地のままでCreditはWebで見なさいというAudienceの突き放し方で、Trick
Starrから孤高の人へと一歩離れていった気がする。。 |
Fantasia / Side Effects Of You |
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前作でGrammy Winnerとなり、一流の仲間入りを果たした感のあるFantasia の3年ぶり4作目。当作のチャートアクションも好調なようだ。ほとんどの曲のProduerをHarmony
Samuelsに委ねているが、Hip-HipっぽいTrackやRaggaeを取り込んだTrackもあり、バラエティに富んだ構成になっていて、全編を通して安定して楽しめる作品になっている。ただ、際立った一曲が無いのが、もったいない気もする。FantadaのVocalも安定して表現力豊かで、特に④⑥のようなBalladで魅了が全開していると思う。 |
Talib Kweli / Prisoner Of Conscious |
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リリースが延び延びになっていたTalib Kweliの2年ぶりの5作目。自分を客観的に捉えたようなアルバムタイトルではあるが、過去の作品に比べ、サウンド面で最も楽しめる作品になっている。Miguelとのメローな④やブラジルよりのSeu
Jorgeとの⑭など、かなりの振り幅でTrack面での聴きどころ多数である。全般的には軽快でソウルフルな印象であるが、彼らしいシリアスなナンバーも忘れていない。フローもよどみなく自由自在で、Guestとの絡みも決まっている。 |
Alicia Keys / Girl On Fire |
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Alicia Keysの3年振り5作目。この間に結婚、出産を経て、ある意味再出発となる作品で、それは②④のタイトルからも感じられる。デビューからの盟友Krucial
Brothersがクレジットから消え、その代わりに、旦那のSwizz Beatzを筆頭に著名なProducer陣を迎え、サウンド面を多少は他人に委ねることによって、オープンな印象を受けるようになった。Pop寄りになり評価の良くなかった前作に比べると、Trackは多彩になりつつ、R&Bらしさも取り戻して、中身の濃いアルバムになっている。Vocalについてはいままで通りのAliiaで迫力と表現力を維持していると思う。 |
Lil Wayne / I Am Not A Human Being II |
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IANAHBシリーズとしては2作目となる、Lil Wayne、2年ぶりのアルバム。Tha Carterシリーズとの明確な違いは今一不明。最近、Track面では落ち着きつつあってサプライズが無くなった気もするが、Trap的なのが一曲有ったり、ロックっぽいのがあったりするところが特徴といえそうだ。唄あるいは唄うようなRapが多かったりもしている。サウス中心に若手Guest,
Producer起用で、今のサウスを体現しているアルバムなのであろう。好きにやりつつも、まとまりはある気がする。 |
Inc. / No World |
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LAの(たぶん)白人兄弟Duoのデビュー作。BeckやRaphael Saadiqの楽曲に参加した経歴も持つ。Song Writing, Recording,
Produce, Mixを全て二人でカバーし、楽器もほとんど、こなしているというSelf Containedな作品である。最近当たり前になったR&B,
Pop, Rockのいずれにも落ち着かないジャンルレスな雰囲気を持ち、淡々として静かでゆっくりなペースの曲がほとんどで、無駄を廃した楽器主体のTrackをバックに、ほとんど浮遊感のある囁くような唄がのっかっている。ノリは期待できないが、ジワっとくるアルバムである。 |
Laura Mvula / Song To The Moon |
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2013年前半の話題の人、UKはBirmingham 出身のLaura Mvulaのデビュー作。今でもUKを拠点に活躍しているSinger /
Song Writerである。AdeleやErykah Baduのような静謐でゆったりとした曲が続く。StringsやHarpを起用し、虚飾を廃したバンドサウンドをバックに、抑え気味ながら感情豊かに唄っている。ソウル色、ロック色は決して濃くなくて、エスニックやJazzもところどころ取り入れたTrackは、ジャンル的には形容しがたいが、Ukならではの音だと思う。2013/6/20にBillboard
Liveで観たが、アルバムの印象そのままで、誠実そうな人柄が表れてました。 |
A$ap Rocky / Long.Live.A$ap |
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延期を重ねた結果、やっと2013年になってリリースされたA$ap Rockyのデビューアルバム。Mixtape / net世代の最近の新人MCの中でも特に注目度が高かったわけだが、期待を裏切らない内容になっている。NY出身ながら、ベースはサウスっぽくて、Screwedを多用しつつも、時代の流れのアンビエントな音やシンセを積極的に取り入れているところが、新鮮だ。Guestもベテランは無しで、若手の旬な人たちを起用しており。次世代を感じさせる作品である。Rapの腕や表現力も問題ない。 |
Justin Timberlake / The 20/20 Experience |
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最近は俳優業での活躍が目覚しいJustin Timberlakeの7年ぶりとなるソロ3作目。前作に引き続くTimberlakeをタッグを組み、統一感のあって非常に完成度の高い作品に仕上げている。通常版で10曲と曲数は多くないが、多くの曲が7-8分と長尺であり、途中で曲調の変わるミニ組的な構成になっていて、相当時間を掛けて作りこんでいることが想像される。Trackも今までのように、メローな曲やアップな曲など、フューチャリスティックで一癖も二癖もあるだけでなく、ストリングス参加曲も多く、かなりゴージャスだ。Justinの唄もファルセットを多用し、ときたまPrinceやR.Kellyを髣髴させ、大人のシンガーとしての表現力を身につけつつある。
ちなみにタイトルの20/20とはUSでの視力の表し方で日本でいうところの1.0に相当するらしい。 |