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Kali Uchis / Sincerely
[Kali Uchis / Sincerely] Kali Uchisの1年ぶり5作目。今回のLyricは英語で、3年連続でのアルバムリリースとなるが、これまでとちがって、ドリーミーでスイートで穏やかな作品になっている。出産と母の死という大きな出来事を続けて経験したことが、Lyricにも投影されており、また、作詞作曲も自身によるもので、制作にもかかわっており、しかもゲストは無しとゴージャスに仕上げたパーソナルな作品とも言えそう。その分、同じような曲調が並ぶのは致し方ないところか。Trackは懐かしい感じのなソウルでアトモスフェリックなスロー曲で占められており、とろけるようなVocalと一体化している。アルバムタイトルにあるように、ちょっとした手紙仕立てになっていて、CDには小さな封筒にKali Uchisからのメッセージがしたためられていた。
Saba and No ID / From The Private Collection of Saba and No ID
[Saba and No ID / From The Private Collection of Saba and No ID] ともにシカゴ出身のSabaとNo IDがタッグを組んだシカゴ愛溢れる作品。オールドソウルのサンプリングをメインにしたスローなTrackにSabaによるラブソングやコンシャスなRapがマッチしており、穏やかな曲も多くて、何とも心地よい。Vocal Guestによるソウルフルな唄声も同じく曲に溶け込んでいる。ただ、テーマやコンセプトを決めずに、楽しみながらできあがった曲の集合体ということらしく、これはタイトルにも現れている。ふたりの対話をスナップショットした作品集とも言えそうだ。
PinkPantheress / Fancy That
[PinkPantheress / Fancy That] 2年前にアルバムデビューを果たしたPinkPantheressのMix Tape。drum'n'bassを中心としたUKクラブミュージックにPopでダンサブルなメロディと彼女のキュートで甘いVocalという組み合わせは今まで通り。9曲で20:33とコンパクトな構成にしたことにより、ある意味、無駄のない、表現したいことのみに集中したアルバムになっている。ただ、ノルウエー人Producerのaksel arvidが全面参加したTrackは、サンプリング多めで、音楽としてのクオリティはもちろん、上がっている。
Little Simz / Lotus
[Little Simz / Lotus] EPを挟んで3年ぶりとなるLittle Simzの6作目。盟友だったはずおInfloとは金銭トラブル(かなりの額を踏み倒されて裁判になっている。)もあって袂を別ち、新たに、そこまで著名ではないMiles Clinton JameをProducerに迎えているが、これが良い方向に働いている。そのInfloの件を唄った①(タイトルはThief)など怒りを表現した曲もあるが、後半にかけて穏やかな曲が多めになっている。全体的にTrackは楽器メインであり、密室性の高かった今までと比べ、ナチュラルでプリミティブになっているのも特徴で、Jazz,、Afro、Latinを取り入れた曲が並んでいる。Guestも多めになっており、身近なところでのMichael Kiwanuka, Yussef Dayes, Samphaに加え、Obongjayar, Miraa May, Moonchild Sanellyなどのアフリカ勢もぴったりとはまっている。アルバムタイトルのLotusに再生と成長の象徴の意味を込めているとのことだが、まさにその通りの作品に仕上がっていると思う。
FKA Twigs / EUSEXUA
[FKA Twigs / EUSEXUA] 前作がMixtape扱いだったので、オリジナルアルバムとしては6年ぶりとなるFKA Twigsの3作目。タイトルのEUSEXUAは多幸感を意味するEuphoriaにsexを混ぜ合わせた彼女による造語だそうで、アルバムノートに辞書風な記述があり、冒頭には"存在の状態:アート、音楽、セックス、そして結束によって往々に呼び起される瞬間的な超越の感覚"とある。そんなタイトルにあるような解放感を印象付けるアルバムになっている。KorelessがメインでProduceしており、UKガラージ、ベースライン、テクノなどを取り入れたダンサブルでアンビエントなTrackが並ぶ。なお、享楽的な⑧ではKanye WestのNorthが日本語でラップしている。FKA Twigsはソフトで、かつ、ときに官能的な唄声を聴かせてくれている。
The Weeknd / Hurry Up Tomorrow
[The Weeknd / Hurry Up Tomorrow] The Weekndの3年ぶりのアルバム。"After Hours", "DAWN FM"につづく3部作のラストとなる。当レビューでは1st press盤をとりあげているが、この後22曲のComplete盤もリリースされている。全体的にはメランコリックでダークなトーンになっており、Weekndの高音で艶のある唄声を聴かせる曲が並んでいる。エレクトリックなTrackがほとんどで、アップ〰ミディアム〰スローとバランス良く配されている。ブラジルっぽい③やMetro Boominが参加したTrap②などもあるが、統一感は高く、このへんはMike Deanの手腕によるものであろう。同じく完成度も突き詰めてきたようで、The Weekndとしたの作品はこれだ最後という話もあり、次の展開が楽しみでもある。
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