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Tyla / Tyla
[Tyla / Tyla] 南アフリカ・ヨハネスブルグ出身のSinger, Song Writer, Tyka(22歳)のデビューアルバム。2024・66th Grammy賞でBest African Music Performanceを受賞し、ここ数年、ジャンルとしてブレークしているAmapianoを、世に広げる役目も果たしている。言ってしまえば、ゆったりとしたアフロビートにハウス、ジャズなど都会的なサウンドをミックスして、Popにしたものと言えるが、ログドラムというパーカッシブなシンセベースを多用しているのも特徴的で、普通のドラム的な音はあまり使われいない。Tylaの可憐な唄声もそんなTrackにマッチして、軽やかでPopな印象を与えてくれる。また、本人もSong Writingに加わっているLyricはラブソング中心となっている。アフリカのルーツをしっかりと維持しつつ、ギリギリまでPopにしました、といえるような作品。
Kamasi Washington / Fearless Movement
[Kamasi Washington / Fearless Movement] Kamasi Washington、オリジナルアルバムとしては6年ぶりの3作目。今回も2枚組の大作ではあるが、いつもよりは短め。スピリチュアルで壮大なJazz絵巻というベースラインは変わらないが、コロナ禍に作り始めたり、長女が生まれたりということもあって、本人はパーソナルで内省的なものになってると言っている。またダンス(踊りたくなる)・アルバムでもあるとのこと。唄やRapが多めなDisc-1はスイートっぽくなっていて、DIsc-2は演奏中心のオプション的な位置づけのように感じられる。Disc-1は親しみやすい曲も多く、⑥では新André 3000が長めにフルートを吹いている。もちろん、Kamasiの時にはエモーショナルで、時には滔々としたソロや、おなじみThundercat, Brandon Coleman, Rtan Porter, Cameron Gravesなどによる演奏も聴きごたえ十分である。ちなみに①のメロディーラインは日本の民謡っぽい感じたが、エチオピアを意識した作品らしい
Serpentwithfeet / Grip
[Serpentwithfeet / Grip] Serpentwithfeetの3年ぶり、3作目。黒人のゲイのカップルを主人公にした演劇作品"Heart of Brick"のサントラとして数曲披露済みで、これをもとにアルバム化したようだ。前作もそうだったが、サウンドはされに穏やかな空気感に包まれた耳にやさしいアルバムになっている。全体的にはスローなエレクトリック曲がベースになるが、ラテンっぽく郷愁を誘う②や、Trap、アコースティックな曲などもあって、様々。うっすらとAutotuneがかかったSerpentの唄は美しく儚げで、愛とやさしさに満ちている。CDジャケットはより過激になるが、逆に中身はより平和になっている。
Erika de Casier / Still
[Erika de Casier / Still] ポルトガル生まれで、コペンハーゲンを拠点に活動するErika De Casierの2ndアルバム。UKのレーベルからのリリースであり、GuestもUKより2人、USより1人となっている。2017年あたりから個人レベルで音楽活動を開始し、2021年リリースの前作で名を知られるようになった。唄だけなく、Song Writingもこなし、今作でも半分は単独Produceという才能の持ち主である。アルバムのはいりはドラムンベースやジャングルっぽい曲もあり、エレクトロニックなところもあり、サウンドはUK寄りとなっている。浮遊感のあるTrackにErikaの抑えた、囁くようなVocalが合わさった独特な音像が魅力となっている。メジャーに取り込まれる前に、もう少し、この形を突き詰めてもらいたいと思う。
Justin Timberlae / Everything I Thought It Was
[JustinTimerlake / Everything I Thoght It Was] Justin Timberlakeのなんと6年ぶりの6作目。その不在感を埋めてくれる77分強18曲の大作となっている。前作同様、お馴染みTimbalandを筆頭にした制作陣によるTrackは、Up〰Medium〰Slowがバランスよく配されており、Popかつダンサブルでノリの良い曲が多い。手堅いアレンジにひとひねり加えたTrackや先鋭的な曲もあって、聴きどころも多数。また、途中、NigeriaのFireboy DMLを迎えた⑦などはアフロビートを取り入れている。40代となり若干の落ち着きは感じさせるものの、Lyricのほうは前作よりやんちゃな印象を受ける。
Shaé Universe / Love(s Letter
[Shaé Universe / Love's Letter] Nigeria出身、UKで活動するSinger, Song Writer、Shaé Universeの2ndアルバム。R'n Drillを標榜していた前作までとは違い、ゆったりとした空気の流れるNeo-Soul作品になっている。出自であるアフリカンな要素はあまりなく、サウンドは比較的都会的で、UKよりはUS Soul寄りな印象を受ける。スロー中心でオーソドックスな、夜が似合いそうなTrackが多く、ギターなど楽器中心の編成となっている。唄は、抑制のきいた落ち着いた唄い方であり、声はアーシーで、やや中世的なところもあったりする。アルバムジャケットの写真はLauryn Hill似な気がするが、唄い方に多少の影響を感じることができる。
Kali Uchis / Orquídeas
[Kali Uchis / Orquídeas] Kali Uchisの1年ぶり4作目。デビュー以来今まで、英語作品とスペイン語作品を交互にリリースしてきていて、当作はスペイン語であり、中南米のマーケットへの目配せもぬかりない。当然ながら、ゲストの起用も含めて、ラテン色が強く、それもレゲトン、ダンスホールなど、幅広い範囲に及んでいるが、意外とベースにあるのはR&B、ハウスであり、これらがうまく溶け込んでいる。Popで気持ちの良いTrackが多く、Kali Uchisの時には巻き舌も披露する可憐なVocalにマッチしている。昭和ラテン歌謡みたいな⑥がかえって、異色な存在になっている。
Kamaiyah / Another Summer Night
[Kamaiyah / Another Summer Night] 2023年末にリリースされた KamiyahのMix Tape。30歳を越え、ベイエリアを代表するRapperに成長している。低音で落ち着いたRapは相変わらず中性的で、唄うようなものが多くなっている。ゆるめなTrackが多めで、WestSideらしいGファンクっぽいものや地元のハイフィー曲で占められており、ソウルフルな曲が続いている。Guestは少なめだが、⑩⑯ではLAのRapper, 03 Greedoと相性の良さを示している。
Lil Yachty / Something Ether
[Lil Yachty / Something Ether] 昨2023年にリリースした"Let's Start Here"が大好評だったLil Yachtyの最新EP。その前作からの方向性が気にしつつ聴いてみた。何故かSpotifyで聴けない①がノイズや電子音まみれのエクスペリメンタルな問題作になっており、②は前作の継続、③以降はHip-Hopに分類できそうな曲と、定まったものは感じられなかったので、次回作への繋ぎと割り切って聴くのが良さそうだ。
Little Simz / Drop 7
[Little Simz / Drop 7] 2014年から続くEPシリーズ"Drop"の7作目。Infloプロデュースのアルバムのほうは、オーガニックな方向性で、どれも高評価であるが、今回のDrop 7は、Jakwobの制作となっている。Little Simzらしさは残しつつも、だいぶエレクトロニックな、UK Garage, Dub Step作品になっているところに意外性がある。1曲目から、アフロビートも取り入れているところも、特徴と言えそうだ。また、曲も2分前後で、全体で15分弱であり、あっという間に聴き終えてしまうが、中身は濃いと思う。
¥$ / Vultures 1
[\$ / Vulture 1] Kanye WestとTy Dolla $ignによるユニット、\$による1st album。予定では3部作になるそう。Kanyeの改名後のアーティスト名Yeから\をとり、Ty Dolla $ignより$をとって、こんなユニット名になったようだ。とはいえ、Kanye色がかなり強く、Tyの影は薄目。いつもの荘厳な雰囲気の曲からスタートはするが、その後は最近作のような神、宗教をテーマにした曲は無く、以前のKanyeに戻ったようで、個人的には好感が持てる。多くのProducerを呼び寄せ、Boom Bap、Drill、Funk, Popな曲にメロディアスな曲など、現代Hip-Hopを総括するような感じになっている。変わったところでは、GuestとしてKanyeの娘のNorthが④でRapを聞かせ、⑥ではボクサーのMike Tysonがモノローグをいれている。また⑬ではChris Brownも参加しているが、誰だか判らないくらいエフェクトをかけられている。
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