Z-Ro / Let The Truth To Be Told    |
![[Z-Ro / Let The Truth To Be Told]](gif/z-ro1M.jpg) |
最近元気なHoustonからZ-Roの最新作。90年代中期より多数のアルバムを出してきた人だが、これが初メジャー配給となる。なんと言っても特長は深く響くその声で、どの曲も重心が低くどっしりとした印象を与える。歌うようなRapも唄そのものもなかなか魅力的である。そんなわけで全体的にスローときにはメローで、南部の空気は残しつつ、猥雑で賑やかな感じがあまりないのが意外だ。 |
Syleena Johnson / Chapter 3: The Flesh     |
![[Syleena Johnson / Chapter 3: The Flesh]](gif/sjohnson2M.jpg) |
Syleena Johnsonのメジャー3作目。不在感はなかったのだが意外にも3年ぶりとなる。今回は多分にもセクシャルなフレイバーが漂っていて、歌詞やジャケットにも現れている。歌唱のほうも囁くようなやわらかい感じの曲が多いが、決して下品になってないのでご安心を。もう一つの特徴は最近の流れかシカゴ人脈によるバックアップで、それっぽい雰囲気を醸し出している。もともとディープなVocalの人だったが、表現の幅が広がって風格はベテラン並みになってきたようだ。 |
Sizzla / Soul Deep     |
![[Sizzla / Soul Deep]](gif/sizzla2M.jpg) |
Sizzlaの2005年最新作。Rise To Occaionに続いてDonovan Bennettに全面プロデュースを任せている。そのDonovanの紡ぎだすR&BっぽいサウンドはUSの一線トラックメイカーと比べても十分に斬新的。逆にSillzaの歌唱はまぎれもなくレゲエの王道で、感情表現に一層の磨きがかかっている。ある意味異質な組み合わせだが、見事にマッチしていて、全く違和感が無く、稀有なケミストリーを生み出している。 |
Babyface / Grown & Sexy    |
![[Babyface / Grown & Sexy]](gif/babyface2M.jpg) |
前作ではFunkで男っぽい方向に振れた作品だったが、今回は、以前の路線に戻って穏健で落ち着いたラブソング集となった。曲調もミディアム-スローがほとんどで、時代に媚びた部分は微塵も無く、さわやかさは残しつつも大人のR&Bアルバムである。ほとんどのTrackを自身+若手のGregg
Pagamiの共同Produceで仕切ったことで、全体での統一感が非常に高い。佳作ぞろいでもあるのだが、逆にこれだという曲がないのが残念。 |
Ying Yang Twins / U.S.A. United State Of Atlanta     |
![[Ying Yang Twins / U.S.A. United State Of Atlanta]](gif/yingyangtwins1M.jpg) |
RapデュオYing yang Twinsの2年振り4作目。前作での全国区進出の勢いを持続した生きのいい作品である。全体的には南部ノリの陽気で賑やかなアルバムなのだが、中盤にかけての、唄入りの聞きやすいトラックや例のささやき声Rapをはさんで、後半は一気に押しまくる。Guestも多彩で、飽きさせない演出も心得ているようだ。 |
Eric Benet / Hurricane     |
![[Eric Benet / Hurricane]](gif/ericbenet1M.jpg) |
私生活では紆余曲折があったEric Benetだが、これは6年ぶり!の3作目となる。今作は自身の音楽にこだわったそうで、美しいメロディが特徴的で静かで内省的なアルバムとなっている。TrackのほうはDavid
Fosterをパートナーに迎えたこともあってピアノやギターのアコースティックな音がフィーチャーされ、R&Bの枠で捉えきれないものとなっているが、Eric
Benetの瑞々しく落ち着いた声がマッチしている。 |
Kanye West / Late Registration     |
![[Kanye West / Late Registration]](gif/kanyewest2M.jpg) |
デビュー作で表舞台でもメジャーな存在になってしまったKanye Westの2作目。RapperとしてのKanyeが十分にフィーチャーされていて、スキルも大分上がっているよう。Jamie
Foxxを除いて豪華Guest陣があまり目立っていないくらいである。Trackのほうはというと今回は早回し曲は無しで、自らの十八番に未練を残さないのが自信の現れであろう。多くの曲でポップス畑からJon
Brionを共同Producerに迎えたためか、ストリングスや生音がほどよく使われていて、新鮮さにつながっている。それにしても相変わらずのサンプリングのアイデアの冴えには脱帽です。 |
Jaguar Eright / Devocing Neo 2 Marry Soul     |
![[Jaguar Eright / Devocing Neo 2 Marry Soul]](gif/jaguarwright1M.jpg) |
Jaguar Wrightの3年強ぶりの2作目。もろストレートなタイトルとおり、ネオソウルという狭い括りに留まらない意思が表現されていて、それっぽいのは2曲程度。フィーリー勢、その他からメジャーなProducerを多く起用しているが、全員がそれとわかる仕事をしているのが面白く、もちろんクオリティも高い。野生的な面が強調される彼女だが、Vocalは深くて情緒豊かで、子供に聴かせるにはもったいないアルバム。 |
Mike Jones / Who Is Mike Jones?    |
![[Mike Jones / Who Is Mike Jones?]](gif/mikejones1M.jpg) |
今、元気なHoustonを代表するSwisha Houseレーベルのメジャー配給第一弾に選ばれたのがこれ、Mike Jonesの初ソロアルバムである。サウンド的には南部のゆるいノリ、ときどきメロー。あと忘れてはならないのがScrewed
& choppedと言われる遅回しミキシング手法(?)だ。各トラックもなかなか良い出来だし、中庸なラップもいい味出してるし、セールスも含めて、まずは全米進出成功のようだ。 |
Bobby Valentino / Bobby Valentino    |
![[Bobby Valentino / Bobby Valentino]](gif/bvalentino1M.jpg) |
元MistaのBobby Valentinoのソロデビュー作。大学生活を終えての業界復帰作でもある。また、DTP最初のR&BシンガーということでLudacrisあたりも後ろ盾になっているようだ。中身のほうはというと、至極まっとうなアーバンソウルで、なかなかにメロウである。曲調はミディアム〜スローが中心になるが、十分歌いこまれていて、なかなかの技量。ただし、突出した個性が見えてこないので、このへんがこれからの課題なのだろう。 |
Leela James / A Change Is Gonna Come     |
![[Leela James / A Change Is Gonna Come]](gif/leelajames1M.jpg) |
そのアーティスト名とジャケットの風貌と歌声からすると中堅の域に達してそうなLeela Jamesだが、これがデビュー盤となる。Sam Cookeの不朽の名曲をタイトルにおしいただき、カバーまでしているが、アルバム全体の基調もディープでストレートなソウルである。コンテンプラリーなProducerであるRaphael
SaadiqやKanye Westもここでは質感を損ねず雰囲気のある仕事をしている。本人のVocalも渋くてスピリチュアルで、聴けば聴くほど染みてくる作品だ。 |
Missy Elliott / The Cookbook     |
![[Missy Elliott / The Cookbook]](gif/missy5M.jpg) |
Missy Elliottの2年弱ぶりのアルバム。その間、音楽以外の活動にも忙しかったようだが、Produce, 客演, 来日などで不在感は全く無かった。今作はTimbalandプロデュース作が2作と減り、先鋭さは若干後退した。その反動でか、非常に多くのProducerを起用しており、今までに無いバラエティに富んだアルバムになっている。ただしMissyの強い個性によってアルバムとしての統一感は十分に保たれている。また後半のVocal曲など、サウンド的なサプライズが無くても十分通用することを逆に証明しており、新たな発見とも言えそうだ。 |
R. Kelly / TP.3 Reloaded     |
![[R. Kelly / TP.3 Reloaded]](gif/rkelly4M.jpg) |
前作では、すっかり良い人に変身してしまったR. Kellyだが、今作は本領発揮、本道のエロ路線を復活させた。タイトルからも判るように12Play(Twelve
Play=TP)シリーズ3作目という位置付け。これで3年連続リリースとなるが唄作りの才能が枯渇することはなさそうだ。旬のゲストをいつもより多めに起用、レゲエ、レゲトンなども配置して、ミディアム・スロー中心でトラック的に単調になるところをうまく回避しているのもさすが。おまけのDVDは15-19の続き物大作PVで、これでまだ前半半分らしい。ただ、女性と聴くのは気恥ずかしいです。 |
Common / Be     |
![[Common / Be]](gif/common3M.jpg) |
Commonの新作はロックに振れていた前作と打って変わってHip-Hopの中心への回帰作となった。Kanye West(Rapでも多数参加)をメインプロデューサーに迎えたのが大正解で、70年代色、ジャズ色が色濃く、統一感のとれたアルバムである。ただし、Kanye特有のひねりも忘れていない。とにかく全曲かっこよくソウルフルで、シカゴ人脈からは他にもBilal,
John Legendなども控えめに参加し、地元愛に満ちた作品にもなっている |
The Neville Brothers / Walkin' In The Shadow Of Life |
![[The Neville Brothers / Walkin' In The Shadow Of Life]](gif/nevils1M.jpg) |
ベテランR&Bグループの6年ぶりの新作。USでは2004年、日本では2005年にリリースとなった。6年の間にメンバー構成にも変化が有ったようで、兄弟の息子たちも一員となったっりしている。内容のほうは、これぞ本物のファンクという感じで、芯の太いのりのよいTrackがならぶ。まさにファミリーならではの息のあった一体感で、Hip-Hop
Musicが100年かかっても醸し出せないようなコアなグルーブを感じることができる。 |
Black Eyed Peas / Monkey Business     |
![[Black Eyed Peas / Monkey Business]](gif/bep4M.jpg) |
前作は象で今回は猿です。女性Vo. Fergireが参加した前作で大ブレイクしたBlack Eyed Peas。あまり間隔を空けずに新作をリリースしてきた。その前作の勢いそのままで、路線も延長線上。StingにEnglish
Man In NYの替え歌を歌わせるなど、まさにやりたい放題で、さまざまな音楽の要素を取り入れつつPopでConsciousでPositiveな作品に仕上げてきたWillの賢さが一層光っている。各曲きちんと聴き所が盛り込まれていて、かつ全体的にはバラエティさ半端じゃなく、たいしたものです。 |
Amerie / Touch    |
![[Amerie / Touch]](gif/amerie2M.jpg) |
韓国人と黒人のハーフ、Amerieの3年ぶりの2作目。前作のおとなしめ、いい子路線から大胆にイメージチェンジして激しくセンシャルな曲が多い(特に前半)。CDジャケットやPVでの肌の露出度もだいぶ高い。後半のスローなナンバーと聞き比べてみると、声質的には前作の路線の合っていると感じるが、アッパーなAmerieも悪くない。なかなかに情熱的。Trackのほうも一部過激でかなりいけてます。 |
Tweet / It's Me Again     |
![[Tweet / It's Me Again]](gif/tweet2M.jpg) |
Tweetの3年弱ぶりの2作目。浮遊感のある美声は相変わらず。Producer陣も大きな変化は無く、前作の路線継続である。ただ自身のProduce曲が減っていて、唄に専念しているということだろう。緩やかで柔らかいスロー曲とMissy参加のトレンディーな曲の両極端が入り混じっていて展開が読めないところが面白い。各Trackのクオリティも高いです。 |
Omarion / O    |
![[Omarion / O]](gif/omarion1M.jpg) |
B2K活動停止後、最初のソロデビューはリードボーカルだったOmarionとなった。親類(?)・兄弟のなかからはMarques Houston,
O,Ryanにづづく3人目となる。最近はやりの若者ソウルなのだが、前半はアップがメインでNeptunesやRodney Jerkinsがらしい仕事をしていて、惹きつけるものがある。一方、後半はミディアム-スロー中心で、青臭さがちょっと辛かった。ただ全体的にレベルは高いです。 |
Do Or Die / D.O.D     |
![[Do Or Die / D.O.D]](gif/dod1M.jpg) |
Rap-A-Lotでの10年近くの活動を終え、地元Chicagoに戻ってきたMC3人組のDo Or Die。6作目となる当アルバムは自ら立ち上げたレーベルからのリリースとなった。まず目立つのはそのChicagoからのメジャーで旬な面々のGuest参加。ほんと豪華だが、本人たちのRapも負けては無い。サウンドのほうは中盤のメローなチューンの前後をシリアルなTrackではさんでいて高揚感を持続させている。今のChicago勢の勢いを感じさせるアルバムである。 |
Faith Evans / The First Lady     |
![[Faith Evans / The First Lady]](gif/faithevans2M.jpg) |
Faith Evansの3年ぶりでレーベル移籍後(Bad Boy⇒Capitol)最初の作品。そのBad BoyからMario WinansがGuest参加している。Producerもほぼ一新され、メインはBarias
& Hagginsである。そのぶんHip-Hio色は薄れ、オーソドックスなR&Bアルバムとなっているが、かえってシルキーなFaithの声がTrackにとてもマッチしている。明るくて、おだやかで、よく出来た曲ばかりで、聴いていて気持ちのいいアルバムです。 |
Mannie Fresh / The Mind Of Mannie Fresh    |
![[Mannie Fresh \ The Mind Of Mannie Fresh]](gif/manniefresh1M.jpg) |
南部を代表するレーベルCash Moneyの中心Producerとして数多くの作品をてがけ、Big TymersのRapperでもあるCash
Moneryの意外にも業界歴20年にしての初ソロ作。南部らしくバウンス曲が多いが、べたべたでは無く、それなりには洗練された雰囲気のTrackもあって、中盤以降、メローなVocal入りもあったりする。既聴感のあるTrackも少なくないのだが、まー、そんなことより面白くて楽しいアルバムです。 |
Mario / Turning Point    |
![[Mario / Turning Point]](gif/mario2M.jpg) |
15歳の時のデビュー作がやけに大人っぽくてルックスとのギャップに驚かされたMarioだが、2年半経って見た目的にはすっかり子供から青年に成長してしまった。歌っていることにもリアリティがうかがえるようだ。ただ路線はそのままで、Hio-HopっぽいのやReggae調などとりまぜながらも、正統派R&Bであり、端正な顔立ち同様よく整ったアルバムである。次作には破綻と遊びを期待。 |
The Game / The Documentary    |
![[The Game / The Documentary]](gif/thegame1M.jpg) |
Dr. Dreと50 Centを後ろ盾にデビューしたのも束の間、その50 Centと物騒なビーフを繰り広げ、G-Unitからも脱退したとか戻ったとかと話題の多いThe
Gameのメジャーデビュー作。大物新人だけあって、まずProducer, Guestが豪華。ただし、彼らに決して引けを取っていなくて、それだけの実力はある。Westsideの人だがサウンドのほうはストリート色が強く意外と東のテイストが濃くて、50
Centの影響を感じ取れる。ただ、西らしさもところどころ感じられ、うまい具合に融合しているといえよう。 |