Ledisi / The Truth |
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Ledisiの3年振りの作品。2014年春のリリースのオリジナルとしては6作目である。前作から引き続きのメインストリーム路線だが、l今回、アッパー、ミディアム、スロ曲がほぼ均等に散りばめられている。おなじみの制作陣による楽曲は、オーソドックスなR&B曲中心だが、どれもクオリティが高いが、特にアッパーなTrackがノリがよく良かった気がする。LedisiのVocalのどんな曲調でも表現力豊かで安定している。あまり話題にはならなかったようだが、良くできたアルバムです。(CDジャケットは?ですが。) |
Keyshia Cole / Point Of No Return |
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Keyshia Coleの約2年ぶりの6作目。30代になって、出産も経て、前作あたりから、本格R&Bシンガーの道を進みはじめた気がするが、今回も方向性そのままで、歌のうまさに磨きがかかったように思う。メロディアスに、しっとりと、力強くと曲調に合わせて歌い分けている。Trackは、RapperのGuestを迎え、適度に今風のサウンドを取り入れながら、比較的オーソドックスなR&B曲が多く、ミディアム~スロー中心なのも、前作同様。サプライズはないが、その分、Keyshia
Coleの唄がきちんとフィーチャーされている。 |
Shabazz Palaces / Lese Majesty |
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Digable PlanetsのButterfly(現在はPalaceer Lazaro)と楽器奏者のTendai "Baba"
Maraireによる黒人Duo, Shabazz Palacesの3年振り、2枚目のアルバム。Sub Pop初のHip-Hopアーティストだそうで、Experimental
Hip-HopやAvangarde Hip-Hopなどとジャンル分けされてる人たちだが、まさにそんな印象の先鋭的で、実験的なアルバムになっている。ベースやシンセが効いた、ところどころJazzっぽいスペーシーなTrackのうえで、語るようなRapがのっかってるような曲が多いのだが、そもそもBeatというものが希薄なので、一般的なHip-Hopとは、まったく別の音楽と捉えたほうがよさそうだ。 |
Teyana Taylor / VII |
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女性R&Bシンガー、Teyana Taylor(24歳)のデビューアルバム。Harlem出身で、2007年ごろから、Dancer, 女優,
モデルなどとしても、それなりに活躍してた人なのだが、Interscopeでのデビューが頓挫した後、Kanye Westのコンピやアルバムでの客演を得て、やっと、そのKanyeのG.O.O.D.からのめでたくデビューとなった。90年代のR&Bに影響を受けつつ、メロディはオーソドックスながら、しっかりと今どきっぽい音に仕上がったアルバムで、ミッドチューン中心に、スローから、アップ、Reggaeっぽい曲などバラエティに富んだ構成になっている。TeyanaのVocalは、ややシルキーでしっとりした声が特徴的で、予想以上に唄えている。表現力もあると思う。 |
Big K.R.I.T. / Cadillactica |
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Big K.R.I.T.の2年ぶりのメジャー2作目。今回も目立たくDef Jamからのリリースである。前作ではCDジャケットに描かれていたCadillacをタイトルに取り込み、いわゆる続作となっている。ちなみにそのタイトルはソウルとファンクが誕生した惑星を意味しているそうで、Soul/Rapの世界で一定のポジションを得ている宇宙志向の作品のようだ。複数の外部Producerも迎え、本人制作曲は半分強となっているのが、前作との違いだが、ファンクでソウルフルでブルージーな印象はそのままだ。Rapのほうは速射砲のようなものから、唄うようなものまでとテクニシャンぶりを発揮している。最近、静かなOutkastの穴を埋めてくれてる気がする。 |
Banks / Goddess |
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California出身25歳の女性シンガー、Banksのデビューアルバム。アンニョイで茫洋とした雰囲気なので、UK出身なのかと思ったが、それはUKのProducerを大挙、起用したため。Adeleっぽい曲もあったりする。ただ、下敷きにしているサウンドは、ロック、R&B、エレクトロ、Hip-Hopをミックスして、低音を効かせたジャンルレスなもので、ミディアム-
スロー中心となる。たゆたうようで、生々しいBanksの声とのマッチして、一体感のあるアルバムになっている。 |
Azealia Banks / Broke With Expensive Taste |
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最近一定の支持を受けつつある女性Rapperの一人、Azealia Banksの初アルバム。当初はDownloadのみだったが、2015年に入ってフィジカルのほうもリリースとなった。シングルマザーにハーレムで育てられ、Social
Mediaで多くのArtistを攻撃し、と過激な側面が強調されてる人だが、この作品を聞くと、Artist能力が十分に高いことが判る。パーカッシブなOpening曲を聴くと、すぐにM.I.A.を彷彿させ、確かにそんな曲も多いのだが、その他に曲ごとにJazz,
latin, Club, ROck, Dub, Baile Funkなど幅広い音楽的要素を取り込んでいて、かなり面白く、飽きさせない作りになっている。AzeliaはRapだけでなく、Vocalや、その中間と使い分けていて、器用なところも魅せている。 |
Freddie Gibbs & Madlib / Pinata |
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90年代から、多くのコラボ、多くの別名で活動してきたMadlibと、Indiana出身のRapper, Freddie Gibbsの共作。Madlibのプライべーろレーベルからのリリースである。BeatsはMadlib,
MCはFrddieという明確な役割分担で、ここ2-3年、シングルを発表してきた彼らだが、これらを含んだこの2014年春のアルバムが一種の集大成と言えるだろう。一言でいえば、Madlibの紡ぎだすサンプリング中心のファンクでソウルフルなTrackの上で、Freddie
Gibbsが力強くRapしている作品。Guestもなかなか豪華だ。ストレートでオーソドックスながらセンスの光るTrackは、本当に心地よいし、短めの曲を、どんどん繋いでいく構成も的を得ている。シリアスな曲が少ないのも良いと思う。 |
D'angelo and The Vanguard / Black Messiah |
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2014年末にリリースされた15年ぶりのD'angeloの新作。ここ何年も、噂になっていたが、これはなかなかのサプライズである。そんな歳月を感じさせない普遍性をもった、オーガニックで高潔な人柄そのままの作品になっている。前作に比べるとHip-Hopの要素はなくなり、Guiterが多用されていて、ロックよりのGuiter
Sound - (メローな)ソウル - Jazzyな曲という流れで構成されている。結果、Jimmy Hendrix, Prince, Curtis
Mayfieldあたりを脳裏をよぎってくる。また、ライナーによるとレコーディング、ミックスなどの工程は全てビンテージなアナログ機器で行われたとようで、肌のぬくもりの感じられるアルバムに仕上がっている。 |
Flying Lotus / You're Dead! |
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Flying Lotusの2年ぶり、5作目。本人によると、タイトルは”死後の世界へのジャーニー”というコンセプトによるものらしく、これを体現している賀龍真太郎によるCDジャケットやインナーのイラストもなかなか刺激的だ。内容のほうは、60年代後半から70年代のアブストラクトなエレクトリックジャズやフリージャズを大胆に取り入れたもので、今までのようにスペーシーで実験的なうえにスピリチュアルな印象もある。Herbie
Hancockも演奏で参加してたりしてHip-HopやClub Musicに影響されたジャズという言い方のほうが合ってるかもしれない。短い曲を切れ目なく繋いでいく構成で、気が付くと、数曲進んでいることもある。また、自身を含めて、Vocal曲が多めなのも特徴の一つだ。どこをとっても、かなり独創的なアルバムだと思う。 |
Joe / Bridges |
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Joeの1年ぶりの11作目。レビューするのは5年ぶりとなるが、そんな歳月を感じさせない、いつものJoeらしいアルバムである。流行とは完全に縁を切って、聞いて気持ちよいR&Bに徹しており、吹っ切れているという感じである。既にベテランではあるが、Sentialな歌詞の曲も多く、声も若々しい。Produceを人に任せ、自分はVocalに集中しているようだ。曲数が多いので同じような曲調のTrackもある気がするが、アップ?ミディアム?スローがバランスよく構成され、節目に聞きごたえのある曲が配されていて、うまく工夫してると思う。 |
Jessie Ware / Tough Love |
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デビューアルバムが高評価だったJessie Wareの2年ぶりとなる2nd。前作の好調さを維持しつつ、BenZelをExecutive Producerに迎え、より、Popで、瑞々しさが感じられる作品になっている。婚約もしたこともあって、明るい曲調のTrackも多くなっている。また、バンドが主体となって、Electro感もなくなった気がする。Miguel、Devante
HynesやEd Sheeranも曲作りに加わり、Gospelやラテンの要素もアクセント的に加わって、多彩になったが、JessieのVocalがより鮮明にフィーチャーされているのも特徴的だ。 |
August Alsina / Testimony |
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New Orleans出身でATL在住のR&Bシンガー、August Alsinaのメジャーデビューとなる初フルアルバム。兄の死を機にDrug
Dealerから足を洗い、音楽の世界に転身してからは比較的すぐにリリースにこぎつけたとのこと。10代のころ、Musiq SoulchildやLyfe
Jenningsをカバーして、Youtubeで話題になったらしく、物騒なキャリアを持ちながら、音楽の方向性は至って正統派のR&B作品になっていて、JOEやR.
Kellyあたりに近いと思う。Vocalは若手特有の線の細さもあまりなく、高音の使い方がうまい。メジャーなRapperをGuestに多く迎え、そこはアクセントになっているが、全体的に哀愁漂うスロー曲が多く、ちょっと単調になっているのが残念。曲数を絞っても良かったのではないか。 |
Theophilus London / Vibe! |
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トリニダード・トバゴ生まれのRapper、Theophilus Londonmの3年ぶりの2ndアルバム。現在はNY在住だそうで、Kanye
WestがExecutive Produserを務め、Guestとしても1曲に参加している。Hip-Hopのアルバムにしては、かなりバラエティに富んでいるのが特徴的で、最初のほうは今どきのアンビエント・エレクトロ路線かと思ったが、R&B,
Regae, Pop, Rockと様々な要素を取り入れたTrackが続く。全体的に重苦しさがなく、本人は唄もうたったりして、軽妙な印象を受ける。コアなHip-hopというより、Pharellに近いPopでStylishな路線と言えそうだ。 |
Tinashe / Aquarius |
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女性R&Bシンガー、Tinashe 21歳のデビュー作。女優やTeen Pop Groupでの経験を経て、ArtistとしてはMixtape等で活動してきて、メジャーデビューに至った。美人だけにモデルの経験もあるという才色兼備な人だ。アンビエントでゆらゆらとした曲調のTrackが多く、Tinasheの透きとおって、囁くような声がMixされ、独特な浮遊感を醸し出している。より普通っぽいHip-Hop
SoulやPopな曲もあるが、同じような印象を受けてしまう。Guestには、最近売れている人たちを起用し、デビューから、しっかりと(売るために)作られたアルバムになっている。 |
Vince Staples / Hell Can Wait |
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Long Beach出身で、3人組Hip-Hop GroupのCutthroat BoyzのメンバーでもあるVince StapleのデビューEP。Def
Jamより、Digitalのみでのリリースである。Odd FutureやMac Millerなどとの活動で知られていたが、本人名義での作品となる。やや暗めでディープなTrackにリアリティあるライムがのっかる、Hip-Hopとして基本に近いスタイルで、淀みないフローは巧みである。実力はわかったので、次回アルバムを期待したい。 |
Mary J. Blige / The London Sessions |
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企画物2枚をはさんで、3年ぶりとなるオリジナル作。Disclosureとの共演を経て、そっち方面に関心を持ったMaryがRodney JerkinsとLondonに乗り込んで一ヶ月で作り上げたという作品。他にも今が旬のSam
Smithが4曲でコーラス参加したりと、UKよりGuestを迎えている。PianoやGuiter、Stringsなどを用いた、いかにもLondon的なアコースティックなバンドサウンドのスローな曲が多く、その中でも最初の4曲目までが特に素晴らしい。Vocalが本当に染みてくる。一方、Disclosureと組んだ2曲を含めた、エレクトロな数曲は凝ったつくりで、これはこれで面白く、いつものHip-HopなMaryのVocalが聴ける。自身の痛いところまで曝け出すこれまでのMaryに対し、今回は、楽曲そのもに集中していると感じられるが、UK訪問含めて、挑戦は成功してると思います。 |
Young Thug & Bloody Jay / Black Portland |
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Gucci Mainの1017 thugに属するATL出身のRapper, Young Thugが同郷のBloody JayとリリースしたMix
Tape。そんなわけで自己制作感の強いTrackはサウスらしいバウンシーな印象なのだが、シリアスな雰囲気を持つものが多く、また、変わり者らしいYoung
ThugのひしゃげたRapが相俟って、かなり特異な雰囲気を醸し出している。2013年ころから名前を聞くようになったが、Kanye WestやDrakeも注目しているそうで、今後が期待できそうな人達である。 |
FKA Twigs / LP1 |
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London在住でJamaicaとSpainのハーフのTahliah Barnettによるユニット、FKA Twigsの初アルバム。 Producer,
singer, songwriter, video director,バレリーナ、振付師などマルチに活躍している人なようで、当作でもSong
Writingと一部Produceを担っている。全体的にはエレクトロでアンビエントな印象のダブっぽい、ゆったりとした曲ばかりで、囁くようで儚げな声のVocalが特徴的。いかにもUK的なアルバムといえるし、敢えて例えるならBjorkか。あまり抑揚がないので、40分の短編で良かったかもしれない。今年の目玉的な作品ではあるが、万人受けするものではなさそうです。 |
Luke James / Luke James |
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New Orleans出身のSinger, Song Writer, Luke Jamesのデビュー作。Danjaの後ろ盾を得て、曲提供やシングルのリリースなどを行い、2012のGrammyノミネートまでされた人で、満を持してのアルバムデビューと言っていいだろう。スロー中心のTrackは茫洋としてアンビエントで、凝った作りではあるものの、懐かしく、血の通った印象もあって、結構、個性的。何度も聴きたくなる深みがある。ファルセットを多用し、静か目に丁寧に唄う唄も、自身の作る曲にとてもマッチしている。楽しみな新人が出てきたなと思う。 |
Jennifer Hudson / Jhud |
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Jennifer Hudsonの3年ぶり3作目。CDジャケットを見ると、体型がスリムになったようだが、アルバムの方向性も変化している。今回は、特に前半、ダンサブルでポップな曲が多くなっており、特にPharrellが3曲Produceし、しっかり、今時のR&Bになっている。ただ、そんな中でもR.
Kellyとの共演となる②はオールドスタイルだがスムースで気持ちよい。Mali Musicが関わる8曲目以降は、今まで路線のスローが続き、JenniferのVocalの魅力が引き出されている。一粒で2度おいしいみたいな、作品です。 |
Ariana Grande / My Everything |
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デビュー作が好評で、日本でも人気のAriana Grandeの2作目。前作から短い間隔でのリリースは波に乗っている証拠である。前作は90年代R&B的でPopな感じが受けたのだが、今回はEDMっぽい曲が増えてきている特徴的。Zedd,
Iggy Azeria, A$ap Ferg, The Weekndなどの新らし目の人達をGuestに迎え、2010年代の感覚のR&B作になっている。Popな曲でも、スローでも溌剌として伸びやかなArianaのVocalの魅力はそのままで、音楽的地平を広げたアルバムといえそうだ。当面、若手版Mariah的立ち位置でやってけると思う。 |
Leela James / Fall For You |
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Leela Jamesの2年ぶりの5作目。前作がトリビュート物だったので、オリジナルとしては4年ぶりとなる。デビュー以来のOld Soul志向は、そのまま、ミディアム~スロー中心の構成で、静かにしっとりと歌い上げている。デビュー時は若いのに渋いというGapによって注目されたところもあるが、30代になって年相応になったきて、より安定した唄いぶりである。Trackもわりとシンプルで、Guiterが耳に残る曲が多い。個々の曲のメロディが単純に良いのが最大の魅力だと思う。 |
Run The Jewels /RTJ2 |
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Killer MikeとEl-PによるユニットRun The Jewelsの第2弾。Mass Appealにレーベルを移してのリリースとなる。CDも売っているが、前作同様、公式にダウンロードが可能になっている。今回もEl-P全面Produce
で、タイトルが表しているように方向性はそのまま、コアでストレートなHip-Hop作品に仕上がっているし、Killer MikeのRapも冴えている。ただ、続きということで、驚きはあまりないが、それはいたしかたないところか。単体としては良く出来ているので、もっと聞き込んで楽しもうっと。 |
Prince and 3rdeyegirl / PlectrumElectrum |
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Princeと3人組の女性バンド3rdeyegirlによる共作。Princeソロ作との同時リリースであり、そちらにも3rdeyegirlは参加している。で、こちらはというとファンクロック作品。g+b+dsといバンドにPronceもgで参加しているが、どうも楽器はこれだけのようで、guiterメインの奇を衒わないストレートなロックになっている。vocalはPrinceがメインでバンドメンバーによる女性vocal曲やインスト曲もある。スタジオでの一発録りだったらしいが、4人とも演奏技術は高く、伸び伸びとしてまとまりの良い作品になっている。 |
Prince / Art Official Age |
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良作を作ってはいたものの、リリース方式では迷走気味だったPrinceのWarner Bros復帰作。4年ぶりの新作でもある。密室性の高い軽快なギターファンク主体のPrinceらしい作品で、それ以上でもそれ以下でもない。エレクトロを取り入れたようなTrackもあるが、全般的には、いつものPrinceで、各曲のQualityの高さもいつもどおり。同時リリースで共同名義になっている女性バンド、3rdEyeGirlがこちらにも参加している。 |
Kindred The Family Soul / A Couple Friends |
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フィリーの夫婦Duo, Kindred The Familyの3年振り、5作目。今回も安定感抜群のグルーブィーでソウルフルな作品を届けてくれた。Trackはバンド中心でオーソドックスなものが多く、ミドル~アップののりの良い曲から、しっとりくるスローまで、曲に応じて緩急をつけるVocalはさすがベテランというところ。そのなかでもスムースなミドル曲はTrackともども素晴らしい。また、Hip-HopっぽくRapもとりいれた曲も後半に現れ、飽きの来ないつくりになっている。 |
Schoolboy Q / Oxymoron |
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Schoolboy Qの初フィジカル作にして、チャートでも好調なメジャーデビュー作。TDE制作でInterscopeからのリリースとなっているようだ。本人がInterviewで言っているように、Gangsta
Rapなアルバムだが、Gangsta礼賛というわけではなく、タイトルにあるようなそこにある矛盾をRapをしていたりする。そういうコンセプトなので、前作に比べ特に前半はストレートで物悲しい
曲が続く。後半に入ると、クールなTrackやFunkyなTrackなど、一工夫も合って、サウンド面でも、楽しめるようになる。Schoolboy
Qのフローは時に強気に、時にゆるくとつかみどころがないところが特徴的だ。 |
Mary J. Blige / Think Like A Man Too |
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映画、Think Like A Man Tooのサントラとインスパイア曲によって構成されるアルバム。Mary J. Bligeが全編唄っており、彼女のオリジナルアルバムと言えないこともない。そんな訳で、いつものMary作品同様のHip-Hop
Soul作に仕上がっている。サウンドはシンセを多用しつつも、冒険はあまり見られず、安定的。アップ~ミディアムが多く、どの曲もレベルは高いが、これぞという一曲はないかもしれない。Maryの唄のほうは、かってのヒリヒリ感はやや影を潜め、気持ち良く唄っていて、イメージを変えつつあるような気もした。 |
Lupe Fiasco / Food & Liquor II: The Great American Rap Album Pt. 1 |
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年内に次回作がでると噂されるLupe Fiscoの2012年暮れリリースの4作目。デビュー作の続編としての扱いだが、レコーディング自体は2009-2012に行われたとのことで、次までの繋ぎのための未発表曲集的位置づけかもしれないが、意外に中身が濃く、しかも70分近くの大作となっている。他の作品に比べ、ダークな印象が薄く、全体的には前作のLaserほどではないがPopで、唄入りTrackはJazzyであったり、メローであったりと、とても聴きやすい。Producerが多数で、レコーディング期間が長かったにも関わらず、とっちらからずに聴き所があって、まとまりの良いアルバムである。 |
Sam Smith / In The Lonely Hour |
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今年(2014年)、ブレークを果たしたUK Soulの新星、London出身、21歳(リリース時点)のSam Smith のデビューアルバム。Disclosure,
Naughty Boyでの客演を経て、自身のSingleリリースからのアルバムリリースではチャートも賑わし、順調なスタートを切ったことになる。Accoustic
GuiterやPianoなど比較的シンプルなバンドサウンドをバックにしたソウル作品で、派手さは無い。ただ、スロー中心に、アップな曲も含めて、小細工がなく、楽曲のよさで勝負している。そして、何といっても特徴的なのは、やや中性的ながら、独特の張りのあるSam
Smithの唄声で、好き嫌いは別れるかもしれないがスローな曲では、ほんとに沁みてくる。これからの季節に丁度良い作品です。 |
YG / My Krazy Life |
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2009年にDef Jamとの契約を交わし、Young JeezyあらためJeezyのCTEよりめでたくリリースとなったYGのデビュー作。チャートアクションも好調のようだ。ともにPushers
Inkを形成するDJ MusterdがProduceの中心となっている作品で、シンセを多用し、音数を抑えた比較的シンプルながら、聴くうちに癖になるTrackが多く、メローな唄入りの曲が数曲、アクセント的に散りばめられている。Compton出身で、YGのabbreviationはYoung
Ganstaと、そっち方面の人ではあるが、Rapのほうは押すところと線が細いところがあって、掴みどころがない気がする。 |
Mariah Carey / Me. I Am Mariah...The Elusive Chanteuse |
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Mariah Careyの5年ぶりのアルバム。あまり不在感はなかった気がするが、この間に出産を経験し、母になってからは初リリースとなる。なお、親バカなことに9で、双子である自分の娘・息子をかなりフィーチャーしている。曲調的には、アップからスロー、オールドソウル、Gospelから、今風王道R&B作やHip-Hop
Soulと、かなり幅広くカバーされていて、かなり楽しめる。新旧、メジャーなProducer達によるTrackも、ひとつひとつ凝った、飽きさせないつくりになっており、尖がった面もあったりしている。VocalはいつものMariahだが、母としてのおだやかな側面も見える。Gusetの人選も良いし、丹念につくられた良作だと思う。 |
Common / Nobody's Smiling |
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Def Jamに移籍後初リリースとなるCommonの3年ぶり10作目。地元Chicagoへの恩返しを主眼としているらしく、Priducerも前作から引き続き、地元の盟友No.
IDが担っている。最近のCommonにしては、サウンド面で冒険していて、全体のトーンは不穏でざらつき気味。単一Producerの作品にしては、Trackは多様でSoul,
Gospel, Afroにメローな曲と楽しめる。豪華ということはないが、多数のGuestを呼んでいて、結果的にバラエティには富んだ作品になっている。その分、Common色は薄まった気もするが、これはこれで悪くないと思う。 |
R. Kelly / Black Panties |
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R. Kellyの約1年半振りのアルバム。ここ2作はオールドソウルの佳作が続き、曲作りの才能も発揮してきたのだが、久々に定番の性愛路線に戻ってきた。そっち系の単語を連呼するので、聞いているこっちが恥ずかしくなってくるが、美メロにところどころAutotuneを使ったVocalでストレートに歌い上げてくるところには、信念を感じる。Co-Produceながら、自身以外の、ほぼ無名なProdicerを多用しているのは珍しく、Trackもそれなりに今風になっている。 |
Traxman / Da Mind Of Traxman Vol 2 |
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Footwork/Jukeの重鎮、Traxmanの前作からの続編となる2年振りのアルバム。2年と間が短く、続編ということも合って、大きな変化はみられない。スネアが強調された打ち込み主体でサンプリング少々という作りである。強いて違いをあげれば、挙げれば、声がより、使われるようになっていて、パッカッション的な使い方もあり、Vocalとしての唄も少し有りと多様になっている。また、全体的にではあるが、Trackがシンプルになった気もする。スピード感、ビートの洪水、カオスなんてことばが合いそうな作品である。 |
Meshell Ndegeocello / Comet, Come To Me |
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Meshell Ndegeocello、2年ぶりの作品。今回もジャンルレスな佳作だが、いつもよりは、若干、聴き易い気がする。Reggae, Rock,
Pop, R&Bなどを偏りなくミックスしたような楽器中心のサウンドは音数少なく、静謐で茫洋としていて、独特の音楽観を持っている。上にのっかるMeshellの落ち着いたVocalはクールで官能的でもある。もちろん、Trackとの相性も良く、統一感の高いアルバムとなっている。 |
Randy Valentine / Break The Chain |
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Jamaica出身でUK在住のRaggae Singer/DJ Randy ValentineのEP。itunesやamazonからのダウンロードのみでの提供となる。本人もSong
WritingやProduceも行うようで、スイス録音でスイスのレーベルからのリリースとなる。生楽器主体のTrack にルーツ、ダンスホール、ロックステディなどと作りはあくまでもReggaeだが、UKらしくダブの要素がMixされていて、洗練された印象も受ける。高めの声による唄も幅広い表現力があると思う。 |
Candice Glover / Music Speaks |
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3度目の挑戦でAmerican IdolのWinnerとなったCandice Gloverのデビュー作。いきなりメジャーからのリリースである。見た目からもJeniffer
Hudsonと比べたくなってしまうが、そこまでの大物感はなさそう。ただ、Vocalには24歳とは思えない安定感があり、感情表現も豊かで、既に中堅の域に達している。1曲、Reggae風のものがあるが、その他はオーソドックスなスロー中心で、Trackも安心して聴くことができる。新鮮味はあまりないが、よくまとまったR&B
vocalアルバムといえる。 |
Pharoahe Monch / P.T.S.D. - Post Traumatic Stress Disorder |
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Pharoahe Monchの約3年振りの4作目。前作の続編的位置にあるようで、コンシャスでストレートで小気味良い作品に仕上がっている。Marco
Poloなど通好みのProducerによるTrackはサンプリングにGuitarなどの楽器類がうまくMixされていて、CDジャケットのように刺激的でかっこよいものが多い。時にエモーショナルで切れのあるPharoaheのRapがうまくはまっている。時流に沿わなくても、良いものは良いといえるし、リリースは多くないがひとつのスタイルを確立してると思う。 |
Aloe Blacc / Lift Your Spirit |
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パナマ人を両親に持ち、LA出身のAloe Blaccの3作目。Interscopeからのメジャーデビュー作でもある。この人、初めて聴くのだが、思ってたより、Old
Soul趣味たっぷりで、どこか懐かしい気持ちにさせる作品である。あえて言うならJohn Legendに近いのだが、よりその傾向は強い。ホーンも使ったバンドサウンドもオーソドックスで、Guestもなく、引用も一曲目でのElton
Johnからのみと、割りにシンプルな作りになっており、インディ時代の空気を崩さないようにしているのかもしれない。その分、AloeのVoが引き立っている。 |
The Roots / ...And Then You Shoot Your Cousin |
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Rootsの3年ぶりのアルバム。前作、Undunの続編となるらしい、コンセプチャルな作品。全編で33分余りの小品で、3曲が他社の曲そのままなので、若干物足りないきらいはあるが、その分、中身は濃い。Rapより、多様なGuestによる唄の部分が多いのは前作同様で、John
LegendやElvis Costeroとの共作まで含めて考えると、もう、バンドスタイルは、こちらメインになってるのであろう。現代黒人コミュニティに対する風刺的な作品だそうで、Pianoやストリングスを用いたサウンドが特徴的だが、全体のトーンはシリアスで重苦しい。 |
Kelis / Food |
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EDMに寄った前作がヒットせず、不在感のあったKelisの約4年ぶりの6作目。UKのインディレーベルに移籍してのリリースである。今回はDavid
Andrew Sitek(TV on the radio)が全面的にProduceしているのが最大の特徴で、過去のような尖がったところはないが、R&Bをベースに
アフリカ, カントリー, ラテン等、アップからスローまで幅広い音楽性を楽しむことが出来る。ブラスやストリングなどを効果的にとりいれたバンド中心のTrackのうえで、Kelisの特徴的な、少ししわがれた声がうまく活かされていて、復活に成功したといえそうだ。 |
Future / Honest |
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2012年リリースのメジャーデビュー作がブレイクしたFutureの2作目。Ciaraと結婚し私生活ともども順調なようだ。サウスマナーにAutotuneを使ったRapが特徴であったが、今回はサウス色はやや薄め。逆に中盤で続くメローで自己の感情を吐露するようなTrackが目立っていて、胸に響くものがある。このへんはGuestのDrakeやKanye
Westあたりの影響もあるのかもしれない。また、唄うようなRapを進めて、唄ってしまっている曲も多い。ただし、サウスらしいAndre 3000との共演作が自分としては一番良かった。 |
Pharrell Williams / G I R L |
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今やすっかりPop IconとなったPharrellの8年振りとなるソロ2作目。(自分もUT2枚買いました。。) Produce業を始め、大忙しな人だが、自身の作品もハイレベルに仕上げてきていて、既にセールスのほうも好調なようだ。前作はHip-Hopよりだった記憶があるが、今回はR&Bを下敷きにしたPop作で、Rapもなし。Trackのほうも特に尖がったことはせず、バンド中心で判りやすいものが多数。小手先の技巧に走らず、王道のPopを作ってみました、という感じ。その分、Song
Writingの能力と、曲作りの丁寧さが浮き彫りになっている。 |