Lianne La Havas / Lianne La Havas     |
![[Lianne La Havas / Lianne La Havas]](gif/liannelahavas1M.png) |
London出身のSinger, Lianne La Havasの3rdアルバム。他にもSong Writing, Produce, Guiter演奏まで担っている。ギリシャ系とジャマイカ系の両親を持つということで、もろにUKソウルな曲に加えて、カリブやブラジルっぽい曲も含まれる。Trackは流麗で耳にやさしいメディアム~スローが中心で、バックのバンド演奏がなかなか良い。抑え気味でシルキーなLianneのVocalとの相性抜群である。Radioheadのカバーの⑥なんかも、カッコ良いベースと浮遊感が相俟って面白い。なお、Lyricのほうでは恋愛や彼女の考え方みたいなものを表現しているようだ。 |
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Victoria Monét / Jaguar    |
![[Victoria Monét / Jaguar]](gif/victoriamonet1M.jpg) |
2020年夏リリースのVictoria Monétの9曲入りEP。MoTownとグループでの契約があったがリリースな無しのまま解散と苦難の時代はあったが、2010年頃からSong Writingで頭角を現わし、近年はAriana Grandeのパートナーとして多くの楽曲のWritingに加わっている。そんなArianaとは同い年であり、全体的な印象は近いものがあるが、こちらのほうが、やや大人っぽく、R&Bよりであり、Sentialなところもある。TrackはD'Mileによる手堅い作りであり、アップ~ミディアム~スローと曲調は様々で、⑦のような煌びやかな曲もあったりする。歌声もソフトで透明感があり、耳に心地よい。 |
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Megan Thee Stallion / Good News     |
![[Megan Thee Stallion / Good News]](gif/megantheestallion1M.jpg) |
Houston出身、25歳のRapper, Megan Thee Stallionのメジャーデビュー作。前2作(MixTapeとEP)で既に話題になっており、今年2020年にBeyonceとの⑮でチャート1位を獲得、Grammyにもノミネートと、今、最も波に乗る女性Rapperである。自己主張が強く、低めで押し出しのよいRapと、ややSexualなビジュアルが印象的で、Trackjはサウスっぽさを残しながら、Trapは抑え目になっている。逆に耳障りの良いメロウな曲やPopな曲も後半に配されていて、Producerとしては、Juicy Jがいい仕事をしてると思う。Guestも豪華で、⑦のSZAなんかは、雰囲気持ってるな、感心する。 |
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Jessie Ware / What's Your Pleasure?     |
![[Jessie Ware / What's Your Pleasure]](gif/jessieware4M.jpg) |
Jessie Wareの3年ぶりとなる4作目。過去3作は、同様の路線だったが、4作目にして大きく作風を変えており、メディアの評価も高い。今までは静謐で穏やかな印象が大きかったが、当作はベースが効いた軽快なエレクトロ・ポップが基本線となり、これにディスコ、ハウス、ファンクな要素が加わり、曲調もアップ~ミディアムが中心となる。狙いは80年代後半から90年代あたりか。この辺は、ほぼ全曲ProduceしているJames Fordの為せる技であろう。Jessieのささやくような歌声やメロディはあまり変わってないのだが、Trackで印象は大きく変化しているのが、面白い。 |
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Run The Jewels / RTJ4     |
![[RunThe Jewels / RTJ4]](gif/runthejewels4M.jpg) |
3年振りとなるRun The Jewelsの第4弾。今回の拳銃と拳のイラストは金属質なものになっている。アクティビストでもあり、BLMに積極的に反応するKiller Mikeとともに、人種差別に強いメッセージを発するEl-P、この二人の怒りや気概が感じられ、2020年を象徴する作品になっている。コンシャスで政治的なLyricに硬派でストレートはHip-Hopという、典型的な組み合わせな作品としては、ひとつの到達点に達してると思うし、押しの強いRapにTrackは鬼気迫るものがある。Zack De la Rochaや、Mavis Staplesなどの、的を得たGuestも良い仕事をしている。 |
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Sault / Untitles (Black Is)     |
![[Sault / Untitled (Black Is)]](gif/sault2M.jpg) |
UKのユニット、Saultの3作目。レビュー順が逆になったが、2020年に2枚リリースしたほうの1枚目である。全曲ProduceのInfloにSIngerのCleo
Solがコアになっているようだが、謎の多いユニットである。ベースが強めのR&B、Funkを下敷きにアフロセントリックさが加わったサウンドに、表面はUKバンドらしいクールなところが被さって、何ともカッコ良い。タイトルにあるように、BLMに呼応したようなLyricを女性Voがこちらもクールに唄っている。ただ、抗議だけでなく黒人賛美的なところがあるようだ。20曲と多数だが、美メロな曲など全曲に特徴があって全く飽きさせない。 |
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Terrace Martin, Robert Glasper, 9th Wonder, Kamasi Washington / Dinner
Party: Dessert     |
![[Terrace Martin, Robert Glasper, 9th Wonder, Kamasi Washington / Dinner]](gif/martinglasperwonderwashington1M.jpg) |
Jazz Musician3人、Hip-Hop Producer1人によるアールスターユニット、Dinner Partyの2作目。7曲20分強という短めなので、EP相当か。今年(2020年)7月にリリースされたオリジナルに唄やRapを乗せた本人たちによるRemix盤である。ベースとなるのは、ゆったりとしたスムースなJazzであり、これにHip-Hop的味付けが載ったサウンドは、これはこれで心地よいが、さらに加わった豪華Guestによる唄やRapも見事に調和してると思う。これに昨今のBLM運動に呼応して、黒人コミュニティを描写したLyricが加わり、コンシャスな側面が強調されている。何重にも聴き応えがある作品である。 |
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Sault / Untitles (Rise)     |
![[Sault / Untitled (Rise)]](gif/sault1M.jpg) |
ProducerのInfroによるユニット、Saultの4作目。2019年に2枚、2020年に2枚とハイペースでのリリースとなる。ひとことで言うとノリの良いアップ~ミディアム中心のDance Popなのであろうが、下敷きとなるのはFunk, R&Bであり、これに表面的なクールが加わって、懐かしいような絶妙な雰囲気を醸し出している。Trackは電子楽器中心だが、わりとシンプル目であり、数か所で大太鼓のような打楽器を用いて、アーシーなところもあったりしている。抑揚を抑えた女性Vocalは、コンシャスなことを唄っているらしく、単なるDance Bandでは無いことを主張している。 |
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Freddie Gibbs & The Alchemist / Alfredo     |
![[Freddie Gibbs & The Alchemist / Alfredo]](gif/fgibbsalchemist1M.jpg) |
Madlibとの2作が好評だったFreddie Gibbsが今度はAlchemistと組んだデュオ作。MCがFreddie Gibbs, ProduceがAlchemistという役割分担になっており、玄人好みの二人が組んだだけに、高クオリティな作品に仕上がっている。サウンド的には、ところどころサンプリングを効果的に用いたストレートなHip-Hopで、緊張感を保ちつつも、メローな部分も多々あったりしている。Freddie Gibbs本領発揮のGangsta, クライムものLyricが主であ、全編が、スムースに繋がってストーリーが通っており、この辺は流石Alchemistである。 |
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Jyoti / Mama, You can Bet!    |
![[Joyti / Mama, You Can Bet!]](gif/georgiaannemuldrow2LM.jpg) |
Georgia Anne Muldrowの変名プロジェクト、JyotiのJazz作。Jyotiの命名はAlice Coltraneとのこと。母であるJazz VocalistのRickie Byarsへのトリビュートアルバムになっている。本名での作品のようなSoul, Funk志向は抑え気味で、全編アバンギャルドでスピリチュアルなアコースティックJazzが中心であり、Vocal量も少なく、インストロメンタルがメインになっている。また、Charles Mingus, Sun Ra, Duke Ellingtonなどへのオマージュ曲もあったりする。曲調は様々で、彼女らしい世界が広がっている。こっち方面の才能もあったのかと、感心する。 |