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 Latest CD Reviews
 
Kelela / Take Me Apart
[Kelela / Take Me Apart] 2013年リリースのMix Tapeが好評だったDC出身のVocal, Kelelaのフィジカルデビュー作。そのMix Tapeに引き続きUKよりJam Cityと、なんとArcaがProducerとして参加していて、R&Bの枠を大幅に越えたジャンルレスなVocal Albumになっている。シンセを多用したTrackは、スローで浮遊感のある揺蕩うようなものばかりであり、Bjorkに影響を受けたというKelelaのなめらかで透き通った声と一体化している。ただ、逆にKelelaの唄が唯一R&Bらしい気もする。やや単調なところもあるが、新しいR&Bの方向性を示した意欲作だと思う。

Run The Jewels / Run The Jewels 3
[Run The Jewels / Run The Jewels 3] 約2年振りとなるRun The Jewelsの第3弾。今回も無料DL, フィジカル, デジタルで入手できる。骨、包帯と変化してきたCDジャケットの手のイラストは、今回、金の手袋をまとっているが何を意味しているのだろうか。 ポリティカルなメッセージを発信したり、ヘビーなだけでなく、そこそこキャッチーなところもあって、チャート1位も獲得している。ただ、ロック色の強いコアでストレート押しの強いHip-Hopはそのままで、3作目ということもあり、El-PとKiller Mikeのコンビネーションは完成の域にあるのではないか。Danny BrownやKamasi WashingtonといったGuestをうまく活かしていて、Trackにも相当工夫が施されているし、かなりの聴き応えだと思う。

SZA / Ctrl
[SZA / Ctrl] St. Louis出身で27歳になるSinger, Song Writer, SZAのメジャーデビュー作。Artist nameはRZAへのリスペクトを込めているらしい。デジタルでのEPを経て、満を持してのリリースであり、TDEの紅一点ということでレーベルメイトのKendrick Lamarもゲスト参加している。いわゆるR&B色は希薄で、オーガニックでゆったりとしたサウンドが特徴的。Rock, Folk, JazzにHip-Hopなどをミックスしたような独特のみずみずしい作風であり、既にしっかりと個を確立している。Vocalも力強く、表現力も高い。メインプロデューサーを3人に絞ったことにより、まとまりの良いアルバムになっている。

Musiq Soulchild / Feel The Real
[Musiq Soulchild / Feel The Real] 昨年から引き続きとなるMusiq Soulchildのたぶん9作目。Amazon JapanでMp3が10円だったので、目を疑いながら購入しました。前作からインディのeOneからのリリースとなり、ジャケットが似ていることから連作なのかと思われる。2枚組24曲の大作ではあるが、特にコンセプトのようなものは見当たらず、いつものディアム-スローを中心とした美メロの曲が続いている。全体的に茫洋とした柔らかい雰囲気があって、たまにアンビエントなTrackやRapを取り入れたりしているところが、変化点か。まんまStevieな曲もあるが。。気張らずにBGM 的に聴くと心地よいアルバムである。

Kamasi Washington / Harmony Of Difference
[Kamasi Washington / Harmony Of Difference] Kamasi Washington、2017年秋リリースの作品。前作は3枚組の大作だったが、今回は30分強のEPとなっている。6楽章まである組曲形式となっており、1-5曲目は個々のタイトルをコンセプトにした小品で、13分半の6曲目で帰結し、大団円を迎える構成となっている。スピリチュアルで揺蕩うような演奏は前作から変わらないが、個々の曲はより抒情的でメロディアスになった気がする。そして、6曲目はストリングスやコーラスも交えた壮大なパノラマともいえる。パーソネルもほぼ変わらずで、おなじみのThundercatやTerrace Martinもその6曲目に参加している。

TLC / TLC
[TLC/ TLC] なんと15年振りとなるTLCの5作目にしてラストアルバム。クラウドファンディングによって資金を集め、残されたT-BozとChilli二人によって、制作された。よって、何の制約も無く、自分たちの作りたいものを作った感がある。結果、当時を思い出させるTLCらしい作品になっている。ただ、時代を引っ張っていた感覚はさすがになくなっているが。Trackはアップ、ミドル、スローを取り混ぜた華やかなR&Bで最近の流行りとは無縁な印象。T-Bozの低くて低体温な声と、Chilliの女性らしいVocalとのコンビネーションは、これぞTLCという感じだ。

Tyler, The Creator, / Flower Boy
[Tyler, The Creator / Flower Boy] Tyler, The Creatorの2年振り4作目。全体的に、浮遊感のあるPopでメロウなTrackが多く、JazzやFolkっぽい曲もあったりして、今まで以上に聞き心地が良い。Frank Ocean, Steve Lacyなどの身内や若手MC(一人はWill Smithの息子)、EuroからのGuestを迎え、なかなか華やかでもある。ただ、Lyricのほうは、自身の現実の問題などもからめつつ、相変わらず暗め。低くよれたRapも今まで通り。ただ、これ、全部Produceしているのは、なかなかの才能だと思う。

Khalid / American Teen
[Khalid / American Teen] エルパソ出身、今年19歳のR&B Singer, Khalidのデビューアルバム。いきなりのメジャーリリースということで注目度も高く、チャートアクションも好調のようだ。朴訥として野太い特徴的な声とオーガニックで判りやすいメロディーにから、カントリーに近い人かと思ったが、よくよく聞いてみると、Hip-Hop系のProducerを起用し、エレクトロでアンビエントなTrackや、カリブテイストな曲もあり、今どきの若手世代R&Bアルバムになっている。ミディアム?スロー中心だが、Popで明るい曲もあり、意外と楽しめる。それにしても、10代にして、この落ち着きには驚かされる。

Stormzy / Gang Signs & Prayer
[Stormzy / Gang Signs & Prayer] London出身のHip-Hop MC, Stormzyのデビュー作。若くしてUKグライム新世代を代表する人だそうで、UKチャートでは一位を獲得している。そんな先入観を持たずに聴いた感じでは、あまり、USシーンとの違いは感じられなかった。構成として前半はTrapっぽいTrack中心のストレートなHip-Hop。中盤以降はバラエティに富んでいて、Keklaniをゲストに迎えたメローなR&B曲や、スムースなソウル、ゴスペルなど様々。StormzyのRapは歯切れがよく、高速なものも特長がある。AdeleなどをProduceしたFraser T. Smithがほぼ全曲にProducerとして関わっている。

Syd / Fin
[Syd / Fin] The InternetのVocal, Sydのソロデビュー作。The Internetは比較的ストレートなバンドサウンドが特長だが、こちらはより密室的で艶やかなR&B作である。Erykah Baduあたりに近いかもしれない。バンド仲間のSteve Lacyは自身で半数近くをProduceし、その他若手Producerも起用したTrackはスロー中心でエレクトロな雰囲気であり、茫洋としてアンビエント。内省的で静謐なSydの唄がマッチしている。統一感のとれたアルバムでもある。
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